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少女「あ、こんなところにキノコが生えてる!」

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 21:02:15.32 ID:D7cVQajy0

少女「あ、こんなところにキノコが生えてる!」

少女「でも、なんで壁からキノコが生えてるんだろう……?」

少女「不思議だなぁ……」

少女「しかも、ちょっとしなびちゃってるし」



引用元
少女「あ、こんなところにキノコが生えてる!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1336392135/
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 21:06:27.13 ID:D7cVQajy0

壁の向こう──

男(しまったぁ~!)

男(壁に小さな穴があったから、つい出来心でアレを入れてみたら)

男(抜けなくなってしまった……!)グイグイ

男(くそぉ~どうしよう……!)

男(しかも、壁の向こう側にだれか来たみたいだし……最悪だ!)

男(早く引き抜く作業に集中したいから、どこか行ってくれ!)



7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 21:11:16.94 ID:D7cVQajy0

少女「…………」ゴクッ

少女「ちょっとさわってみようかな」

少女「そぉ~っと……」チョンッ

キノコ「!」ピクッ

少女「わっ!?」

少女(ビックリした……!)ドキドキ

少女(帰ろっ!)スタタッ



8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 21:15:20.45 ID:D7cVQajy0

壁の向こう──

男(まさか、さわってくるとは……!)ドキドキ

男(でもまぁ……どこか行ったみたいだな)

男(さて引っこ抜く作業に入るとするか)

男(かなりジャストフィットしてしまっているが──)

男(幸いにも旅の途中だったから、水と食糧は大量にある)

男(ま、じわじわ力を入れていけばそのうち抜けるだろう)グイグイ

男(焦らない、焦らない)グイグイ



10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 21:21:26.05 ID:D7cVQajy0

翌日、男はまだ壁にくっついていた。

男(くそっ、結局一晩中やっても抜けなかった……)

男(まぁいいや、ここら辺は人通りも少ないし)

男(昨日、さわってきたヤツも二度と通らないだろう)

男(今日こそ引っこ抜いてみせる!)

男(ん……)ムズッ

男(とりあえず、小便しよう……)



13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 21:26:23.30 ID:D7cVQajy0

少女「あ、まだキノコ生えてた!」

キノコ「…………」ジョロロ…

少女「きゃっ!?」

少女「キノコから水……? いやお湯が出てる……!」

少女「すっごぉ~い」

少女「なんなんだろう、コレ? 新種のキノコなのかなぁ?」

少女「だとしたら、大発見かも!」



14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 21:32:26.10 ID:D7cVQajy0

壁の向こう──

男「!?」

男(おいおい、まただれか来たのかよ!)

男(くそぉ~早くどこか行ってくれよ!)

男(おちおち小便もできやしねぇ!)

男(とりあえず小便中断だ! 膀胱炎になりませんように……)



15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 21:36:16.47 ID:D7cVQajy0

キノコ「…………」ピタッ

少女「あ、お湯が止まった!」

少女「これは面白い!」

少女「よぉ~し、持って帰ろう」ギュッ

キノコ「…………!」ピクッ

少女「あ、けっこう柔らかいんだ」ムニュッ

少女「よいしょ!」グググ…

キノコ「いてぇっ!」

少女「うわっ!?」



17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 21:44:27.38 ID:D7cVQajy0

壁の向こう──

男(やべぇ、思わず声出しちまった……!)

男(にしても、なんてことしやがる! まったくもう……)

男(本当にちぎれるかと思ったぜ!)

男(今の手の大きさと声からして、女の子か……?)

男(クソッ、親はなにやってやがんだ!)

男(とはいっても、親が来たら俺はアウトだけどな!)



19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 21:49:17.19 ID:D7cVQajy0

少女「ビックリした……」ドキドキ

少女「キノコさんってしゃべれるんだ!」

少女「ごめんね、もう持って帰るなんてしないからね」

少女「ごめんなさいのキッス」チュッ

キノコ「!」ピクン

少女「じゃあまたね~!」



21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 21:58:14.61 ID:D7cVQajy0

壁の向こう──

男(行ったか……?)

男(まさかキスするなんて、あの子が真実を知る日が来ない日を祈るぞ)

男(しっかしあの様子じゃ、また来るなきっと……)

男(なんとかして引っこ抜かないと……!)

男(うぐぐ……がっつりフィットしてて抜けねぇ……!)グググ…

男(痛い!)

男(ダメだ、無理!)



22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 22:00:25.02 ID:D7cVQajy0

男の努力も空しく、また一日が経過した。

男(あ~あ、自分探しの旅のハズが、ふとした好奇心が災いして)

男(まさかこんなことになるなんてな……)

男(こんなんじゃ、俺のやりたいことなんて一生見つからないよ……)

男(とりあえず、今俺が一番やりたいことはコレを壁から引っこ抜くことか)

男(はぁ……)



28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 22:06:19.39 ID:D7cVQajy0

少女「あ、まだ生えてた!」

少女「こんにちは、キノコさん!」

キノコ「…………」

少女「こんにちは~!」

キノコ「…………」

少女「あれれ? 今日は声を出してくれないのかな……?」



30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 22:11:15.87 ID:D7cVQajy0

壁の向こう──

男(今日は意地でも声を出さん!)

男(声を出さなければ、きっと飽きて二度と来なくなるだろう)

男(どんなに痛くても絶対に我慢してみせる!)

男(たとえ引っぱられたって、しょせんは子供の腕力!)

男(ちぎれることはない、ハズ!)

男(さぁ、引っぱってみろや! 勝負!)



31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 22:14:21.87 ID:D7cVQajy0

少女「あれ~? キノコさん、ご機嫌ナナメなのかなぁ?」

少女「じゃあ今日は優しくナデナデしてあげるね」

少女「うふっ」ナデナデ

キノコ「!」ピクン

少女「え?」

キノコ「!」ムクムク…



35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 22:22:18.56 ID:D7cVQajy0

壁の向こう──

男(ま、まずい!)

男(まさかさすってくるとは!)

男(こればっかりは我慢とかしてもどうしようもない! 本能レベルの問題だ!)

男(考えろ……考えろ……)

男(全裸のババアが100人、俺に迫って来てると想像しろ!)

男(オ、オエ~~~~~ッ!)



40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 22:27:20.32 ID:D7cVQajy0

キノコ「…………」シナ…

少女「あれ、しぼんじゃった!?」

少女「ナデナデが足りなかったのかな?」

少女「よぉ~し、もっと一生懸命やるからね」

少女「えぇ~い」ナデナデ

キノコ「!」ピクーン

少女「やった! また元気になった!」



46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 22:33:02.87 ID:D7cVQajy0

少女「もっともっとおっきくなぁ~れ」ナデナデ

キノコ「…………」ムクムク…

少女「もっともっともっと……」ナデナデ

キノコ「…………」ムクムク…

少女「私がおっきくしてあげるからね」ナデナデ

キノコ「!」ピキーン



50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 22:37:18.65 ID:D7cVQajy0

壁の向こう──

男(ダメだ、あっという間にフルサイズになっちまった!)

男(しょせん想像は想像……)

男(実際にさわられてたら、どんなにエグイ想像をしても無駄だ!)

男(だが、逆にいえばこれ以上は大きくならん!)

男(もう大きくならないんだ、ってガッカリするにちがいない)

男(そうなれば、きっとこの子も興味がなくなるハズ……)



54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 22:43:21.47 ID:D7cVQajy0

キノコ「…………」

少女「あれ、もうおっきくならないや」ナデナデ

少女「ま、いっか」

少女「きっとものすごく喜んでるってことだよね」

少女「しばらくこうしててあげるからね」ナデナデ

少女「ゆっくりゆっくりナデナデしてあげるね」ナデナデ

キノコ「!」ピキピキ…



56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 22:46:24.93 ID:D7cVQajy0

少女「キノコさぁ~ん、気持ちいい?」ナデナデ

キノコ「…………」ジワッ…

少女「うわっ!?」

少女「なに!? なんなの!?」

少女「なんかいきなり、頭から透明なのが出てきた……」

少女「なんだろ、これ……」



60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 22:53:20.97 ID:D7cVQajy0

少女「樹液かなにかかな……?」

少女(もしかしたら、すっごく美味しいのかも……)

少女「ちょっとなめてみよう」ペロッ

キノコ「!」ビクン

少女「…………」ゴクッ

少女「う~ん、あんまり美味しくないや……」



62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 22:56:17.92 ID:D7cVQajy0

少女「ちょっと残念……」

少女「でも、きっとキノコさんなりのプレゼントだったんだよね」

少女「頑張ったね、キノコさん!」

少女「今度来た時は、もっともっとナデナデしてあげるからね!」

少女「またね!」



67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 22:59:37.09 ID:D7cVQajy0

壁の向こう──

男(ハァ……ハァ……ハァ……)

男(なんとか抑えられた……!)

男(危うく声が出るところだった……!)

男(あの子、どんどん行動がエスカレートしてるな)

男(今日という今日こそ抜かねば!)グググ…

男(うおおおお~っ!)グググ…

この日、男は壁を壊してでも抜くくらいの意気込みで臨んだが、結局抜けなかった。



72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 23:07:37.08 ID:D7cVQajy0

翌日──

少女「あ、キノコさんあった!」

少女「今日は時間がいっぱいあるから」

少女「いっぱいいっぱいナデナデしてあげるね!」

キノコ「!」ピクッ

少女「あ、まださわってないのに、ちょっと反応した!」

少女「きっと私のこと、覚えてくれたんだね」

少女「えらいえらい」ナデナデ



75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 23:10:18.76 ID:D7cVQajy0

少女「キノコさん……楽しい?」ナデナデ

キノコ「…………」ムクムク…

少女「私はキノコさんと一緒にいると楽しいよ」ナデナデ

キノコ「…………」ムクムク…

少女「ありがとう、キノコさん!」ナデナデ

キノコ「どういたしまして」ムクムク…

少女「!」



77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 23:14:33.83 ID:D7cVQajy0

壁の向こう──

男(しまった!)

男(つい返事をしてしまった!)

男(くっそぉ~! せっかく声を出さずに頑張ってきたのに!)

男(なんというケアレスミス!)

男(俺の親父はしつけに厳しく、礼をいわれたら必ず返せっていわれてたからなぁ)

男(──のわりに、息子の俺はこんなアホなことになってるワケだけど)

男(これはもう……会話ができるキノコになるしかないのか……?)



82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 23:20:21.24 ID:D7cVQajy0

少女「キノコさん!」ナデナデ

キノコ「!」ビクーン

少女「えへへ、まだまだやめないよ」ナデナデ

キノコ「!」ビクビクーン

少女「私、キノコさんのこと……大好き!」ナデナデ

キノコ「!」ビキビキ…



86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 23:26:19.41 ID:D7cVQajy0

壁の向こう──

男(まずいっ!)

男(太ももの辺りが熱くなってきた……!)

男(いかん、いかんぞ、これ以上さすられたら……!)

男(だが同時に、止めないでと思ってしまっている自分もいる……!)

男(ちくしょう! もうどうにでもなりやがれ!)

男(うおおおおっ!)



91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 23:31:19.35 ID:D7cVQajy0

少女「大好きだから……!」

少女「本当に大好きだから、もっとナデナデしちゃうよ!」ナデナデ

少女「もっともっともっと」ナデナデ

キノコ「……っ!」ビクン

キノコ「!」ビュルッ

少女「え!?」

キノコ「あ、あぁ……あぁっ!」

少女「うわぁっ! キノコさん!? どうしたの、大丈夫!?」

キノコ「!」ビュルルルッ

キノコ「……っ! ……っ! ……っ!」ビュッビュッビュッ

少女「きゃああっ!? なにこれ!?」



97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 23:41:22.22 ID:D7cVQajy0

キノコ「…………」ピュルッピュルッ

キノコ「…………」ビクンビクン…

少女「うわっ、いっぱい顔にかかった……」

少女「なんだろ、この白いの……」ネバー

少女(牛乳ともちがうし、ボンドともちがう……なんだろ?)

少女「これもキノコさんのプレゼントなのかな?」ペロッ

少女「…………」ゴクン

少女(不思議な味……)

少女(私の中で、すっごいたくさんの人が泳いでるような感覚……)

少女「あ!」



102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 23:44:20.40 ID:D7cVQajy0

キノコ「…………」シナッ…

少女「キノコさんがしなびちゃってる!」

少女「キノコさん、大丈夫!?」

キノコ「平気さ」

少女「よかった……!」

キノコ「今日はありがとう、おかげでスッキリしたよ!」

少女「へ?」

キノコ「あと、ここで君と会ってることは他のみんなには内緒だよ!」

少女「うん、もちろん!」



104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 23:48:21.22 ID:D7cVQajy0

壁の向こう──

男(あ~あ、ついにまともに会話しちまった)

男(しかも、まさか出してしまうとは……)

男(とりあえず口止めしといたから、この子以外の人が来ることはないだろうが……)

男(俺はなにやってんだ……トホホ)

男(とにかく今日こそ引っこ抜く! ぬおおおおっ!)グググ…

もちろん、今日も抜けなかった。



108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 23:50:49.53 ID:D7cVQajy0

次の日も少女はやってきた。

少女「ねぇ、キノコさん」

少女「昨日は私にいっぱい話しかけてくれたから」

少女「今日は私の話を聞いてくれる?」

キノコ「……いいだろう、話してみな」

少女「ホント!?」



112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 23:55:18.73 ID:D7cVQajy0

少女「私ね、いっつも学校で一人ぼっちなんだ」

キノコ「!」

少女「なんていうか、みんな私に対してよそよそしいんだ」

少女「お父さんやお母さんに話したくても」

少女「いつも仕事でいないし……」ウルッ

少女「私、どうしたらいいんだろ?」

キノコ「…………」



114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/07(月) 23:59:14.96 ID:D7cVQajy0

キノコ「ぶつかっていけ!」

少女「!」ビクッ

キノコ「安心しろ、俺がついてる!」

キノコ「もしぶつかってくじけちまったら……俺がなぐさめてやるくらいはできる!」

キノコ「俺はおまえの味方だ!」

キノコ「ぶつかれっ!」

少女「……うん!」



119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 00:06:17.67 ID:9CGVBqyW0

壁の向こう──

男(ったく、我ながらメチャクチャなアドバイスだぜ)

男(だが、この子がいじめられるような性格には思えない)

男(きっと、なんつうか心のすれ違いみたいなもんが原因のハズだ)

男(俺のアドバイスも、あながち的外れじゃない! ……多分)

男(子供の時は、ぶつかっていくくらいの気持ちがあった方がいいんだ! 多分!)



122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 00:14:48.39 ID:9CGVBqyW0

少女「ありがとう!」

少女「お礼にナデナデしてあげるね」ナデナデ

キノコ「!」ムクムク…

少女「アハハ、おっきくなった」ナデナデ

キノコ「ん、んっ……!」ビュルルッ

キノコ「んああっ……」ビュルルルッ

少女「ふふっ、昨日よりいっぱい出たね。すごいすごい」

キノコ「…………」シナッ…



123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 00:16:39.71 ID:9CGVBqyW0

少女「キノコさん……」

キノコ「ん?」

少女「私、やってみる!」

少女「やってみるから……明日も話聞いてね!」

キノコ「おう!」

少女「じゃあね!」

キノコ「じゃあな!」



127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 00:21:32.42 ID:9CGVBqyW0

壁の向こう──

男(大丈夫かな、あの子……)

男(とりあえず、今日は引き抜くワケにはいかないな)

男(俺、というかキノコはあの子の大事な相談相手だからな)

男(最後まで見届ける義務がある)

この日、男は初めて引き抜く作業をせずに、眠りについた。



136:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 00:27:35.11 ID:9CGVBqyW0

そして次の日──

少女「キノコさん!」

キノコ「おう、どうだった?」

少女「キノコさんのいったとおりだったよ!」

少女「今まで、みんな私のことを気難しい性格だと思ってたみたいで」

少女「避けられてたみたい!」

少女「でも、みんなとちゃんと話したら、打ち解けることができたよ!」

少女「ありがとう、キノコさん!」

キノコ「ふっ……どういたしまして」



146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 00:33:18.73 ID:9CGVBqyW0

壁の向こう──

男(よかったじゃないか……)

男(まさか当てずっぽうアドバイスが、うまくいくなんてな)

男(もっともこの子は嫌われるような人間じゃないってのは)

男(壁を隔てて、この子の顔を見たこともない俺からでも分かるくらいだった)

男(だったら直接ちゃんと話せば、打ち解けられるに決まってるんだ)

男(俺のおかげじゃない)

男(紛れもなく、この子自身の力だ……)



153:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 00:40:40.03 ID:9CGVBqyW0

少女「……でね、キノコさん」

少女「私、みんなとも遊びたいんだけど」

少女「みんなと遊んだらここに来れなくなるし」

少女「だから私、今日は遊びに誘われてけど、断ってここに来ちゃった」

少女「だって私、キノコさんのことが──」

キノコ「バカヤロウッ!」

少女「!」ビクッ

キノコ「俺はキノコだ。菌類なんだ。おまえらとは住む世界がちがう」

キノコ「今まで俺がおまえに付き合ってやったのは、おまえが一人ぼっちだったからだ!」

キノコ「みんなに受け入れられたんなら、俺なんか忘れて、みんなと遊べ!」

キノコ「そうしないと、おまえのこと嫌いになるぞ!」



156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 00:44:25.30 ID:9CGVBqyW0

少女「キノコさん……」グスッ

キノコ「……行きな」

キノコ「おまえはもう、ここに来るべきじゃない」

少女「キノコさん……今までありがとう」グシュッ

キノコ「こっちこそな。君と話せて、気持ちよかったぜ」

少女「……うん」グスッ

キノコ「泣くな。友だちに、泣き顔を見せる気か?」

少女「あっ……」ゴシゴシ



161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 00:48:54.01 ID:9CGVBqyW0

少女「じゃあ最後にもう一回、ナデナデしてあげるね」クスッ

少女「キノコさん……大好きだよ」ナデナデ

少女「キノコさんが人間だったらよかったのにな……」ナデナデ

少女「本当にありがとう」ナデナデ

キノコ「…………!」ムクムク…

キノコ「あっ、あぁっ……んっ! ……っ!」ビュルルルッ

キノコ「んぅ……っ! いぁんっ──!」ビュクンビュクン

少女「わぁ、今までで一番出たんじゃない?」



164:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 00:54:28.24 ID:9CGVBqyW0

少女「もったいないから全部舐めてあげるね」チュパチュパ

少女「んっ……んっ……」チュパチュパ

少女「──うん、これでオッケー」

キノコ「やめとけよ、不味いだろこんなモン」

少女「うん、まぁ美味しくはないかな」

少女「でも……こうしてるとキノコさんがもし人間になったら、っていう姿が見えるの」

少女「ちょっと細くて、真面目だけど、たまにとんでもないことやるって感じの」

キノコ「!」

少女「……なぁんてね、適当適当」

少女「さよなら、キノコさん!」ダッ

キノコ「おう、さよなら!」



167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 00:59:25.75 ID:9CGVBqyW0

壁の向こう──

男(ちょっとビックリしたな)

男(まさか、俺の特徴を言い当てるだなんて……エスパーか?)

男(ま、偶然だよな偶然……)

男(細くて真面目でたまにアホやるヤツなんて、世の中いくらでもいるだろうしな)

男(でも、よかったな)

男(あの子が元気になって……)

男(あの子はもうここには来ないだろう)

男(これでいい、これでよかったんだ……)

男(さて、あとはこれが引っこ抜ければいいんだが──)グイッ



171:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 01:05:22.57 ID:9CGVBqyW0

スポッ!

男「!?」

男(抜けた!?)

男(今まであれだけ引っぱっても抜けなかったのに……!)

男(あぁ~自分の体の一部なのに、ずいぶん久々に見た気分だよ。何日ぶりだ?)

男(俺のチ……いや、キノコさん……)



176:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 01:11:40.34 ID:9CGVBqyW0

男(さてと、自分探しの旅の途中だったけど……)

男(もういいや、帰ろう!)

男(だって俺はこの数日間で、やっとやりたいことを見つけられたからな!)

男(俺は……教師になる!)

男(教師になって、あの子のような悩める子どもを救いまくってやる!)

男(やるぞぉ~!)



183:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 01:17:55.61 ID:9CGVBqyW0

やりたいことは見つかった……。
まもなく男は旅から戻ると、教師になるための猛勉強を開始した。


やがて男の努力は報われ、生徒たちに慕われる素晴らしい教師となった。


ちなみに、男は教師になるきっかけを与えてくれた出来事を忘れないため、
自身のヘアースタイルをあるものに似せていた。


生徒たちはみな、彼を髪型にちなんで「キノコ先生」と呼び親しんだという──



<おわり>



187:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 01:20:31.15 ID:L92bfEB+i

何だかんだで上手くまとめたな
乙!



193:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 01:27:04.26 ID:2IiS82wfO

おつおつ!



引用元
少女「あ、こんなところにキノコが生えてる!」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1336392135/
[ 2012/05/08 16:30 ] 男女SS | TB(0) | CM(0)
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